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当院は「生涯を見据えた治療」を行っています

若い方にも知っていただきたいこと

若い方にも知っていただきたいこと

日本は世界有数の長寿国であると同時に、世界一の介護国でもあることをご存知でしょうか。都心部では寝たきりになった方を受け入れる施設がすでに不足している状態ですが、近年、この「寝たきり」と「咀嚼」には深い関連があることが明らかになってきました。

新潟大学が行った調査では、寝たきりになる方はさまざまなトラブルにより「噛めていない」ケースが圧倒的に多いことがわかっています。しかし、噛めなかった歯を噛めるようにしてあげると、寝たきりだった方が起き上がれるようになり、歩けるようになって、ついには海外旅行ができるまで回復した例も報告されているのです。また、噛むことができるようになれば脳の血流が改善し、体幹を復活させる効果も期待できます。

若い方は、今はまだピンと来ないかもしれません。でも、誰でも年をとり、現在30歳の方も50年後には必ず80歳になります。80歳になった時、自分の足で歩き、子供の世話にならず、はつらつと健康な毎日を過ごしていてほしい。そして80歳になった時、「あの時、歯の大切さに気づけてよかった」と思ってほしい。歯を治すだけでなく、生涯を通じた健康な咀嚼のお手伝いをすることも歯科治療の大切な役割であり、1本の虫歯の治療も、そのための大切な準備なのです。

歯を1本失った「あと」を想像してみてください

例えば、下の奥歯が1本なくなったと想像してみてください。その先、どのようなことが起こるか予想できるでしょうか。歯が無い状態のまま放置しておくと、空いたスペースに周りの歯が寄ってきてしまいます。その結果、歯が無くなった部分で食べ物を噛みにくくなり、反対側の歯ばかりで噛むようになって負担がかかってしまうのです。こうした負担が大きくなると歯周病が発生しやすくなります。重度の歯周病になってしまうと、最初に失った歯の反対側の歯もダメージを受け、最終的には失ってしまうことにつながります。

また、奥歯が揃っていれば、上下の奥歯同士がぶつかり合うため前歯に負担がかかることはありません。しかし、奥歯がなくなると下の前歯が上の前歯を突き上げるようになり、上の前歯がダメージを受けると同時に自分の歯同士で噛める位置が失われます。その結果、自らの歯で噛めない状態になってしまうのです。

80歳になっても噛める歯を維持するために

若い人にとって何よりも大切なこと、それは「今ある歯を失わないこと」です。そして、歯を失ってしまった方は「これ以上重症化させないこと」を考えましょう。早期発見、早期治療によって健康な歯を残すことはもちろん、万が一歯を失ってしまった場合には、ほかの歯を守る「予防的歯科治療」として、歯周病治療や歯にかかるパワーコントロールを行うほか、再生療法やインプラントなども選択肢とし、さらなる重症化を抑えて「80歳になってもしっかりと噛めること」を念頭においた治療を行います。

80歳になっても噛める歯を維持するために

歯の治療は「エイジング」によって異なります

例えば30歳の患者さまが、“80歳まで歯を残すことがかなり厳しい状態”で当院にいらっしゃったとします。それでも当院は、早急にインプラント治療などをお勧めすることはありません。もし歯周病になってしまっているのであれば、マイクロスコープや歯科用CTなどを最大限に駆使し、再生療法で極力その方の歯根を残す治療を行います。そして、もう自分の歯では咀嚼の維持が厳しいとなったときに、初めてインプラントなどの治療をお勧めします。

歯の治療は「エイジング」によって異なります

しかし、これが60歳の方であれば話は違います。この先、もっと年を重ねると、体の不調や病気などで歯医者に来ていただくことが難しくなる可能性があるからです。それゆえ、歯を残すことを第一の目的とするのではなく、生涯の咀嚼を維持して健康長寿を実現する方法を、患者さまと共に真剣に考えなければなりません。60歳の方と30歳の方の歯が同じ条件で並んでいても、生涯を通した咀嚼と健康を第一に考えれば、治療計画は大きく異なるのです。

また当院では、歯の治療は65歳までにすべて終えたいと考えています。これは、65歳までに治療を終え、しっかりと咀嚼ができる状態を整えておくことが、生涯の咀嚼を維持するための一つの目安になると考えているためです。60歳まで自分の歯を残して頑張ってこられたものの、65歳の時点で歯の欠損が増えてしまうと考えられる場合には、早い段階でインプラントなどを有効に活用し、その後もしっかり噛み続けることができる人生をお手伝いすることが、歯科医師としての役割だと考えています。

「サクセスフルエイジング」のために

「サクセスフルエイジング」のために

大阪市心斎橋・四ツ橋の「なかやま歯科」では、心身とも健康に年齢を重ねることを「サクセスフルエイジング」と表現しています。このサクセスフルエイジングを実現するためには、生活習慣病を予防するということが大切な要素となります。日本人が寝たきりになる一番の原因は生活習慣病ですが、防ぐための努力をすれば、生活習慣病にならずに過ごすことも可能です。

私たち歯科医には、生涯を通した咀嚼・嚥下の維持をお手伝いすることを筆頭に、医療人として患者さまの生活習慣病予防に貢献できることがたくさんあります。例えば、当院では歯医者ではまだ数件しか導入事例のない高精度体成分分析装置「Ito InBody」を導入し、ドクターと食育インストラクター資格を持つ歯科衛生士、その他スタッフが一丸となって、歯の治療のみならず生涯の咀嚼と健康のための食生活や運動のアドバイスを行っています。